
iPhone 2.0 がものすごいポテンシャルを持ち合わせたモバイルプラットフォームだという事はもう皆さん承知だと思います。でも多くの人は「きっとそのうちすごいアプリケーションが出てくるんだろうな〜」程度に考えていらっしゃるのでしょう。
僕も当初はそう思っていましたが、ものすごいダークホースがランチタイトルの中に隠れていました。Intua という会社の BeatMaker というアプリケーションは $19.95 するちょっとお高めのアプリケーションです。名前からご想像つくようにこのアプリケーションはビートを作る為の音楽アプリケーションです。このアプリケーション以外にも音を作って楽しむアプリケーションがいくつかありますが、どれもまぁまぁ。

BeatMaker は AKAI MPC スタイルのドラムパッドインターフェースを使ってサンプルにアクセス出来るようになっています。そこまでだったら他にも似通ったアプリがありそうなものですが、BeatMaker ではドラムパターンのプログラミングが出来ます。プレイしながらレコードするモードとシーケンサーに打ち込む二つのやり方があってなかなか本格的。ちょっと Ableton Live を連想させる部分もあります。

勿論ここまでだったら僕も「ダークホース」だとか「キラーアプリ」だとか騒がないですよ。しかし BeatMaker はこんなもんじゃない。ビートがある程度決まったらシーケンサー内で Velocity や Groove までもかっこ良いインターフェースで調整させてくれます。
シーケンス機能では各トラック毎1音節分のプログラミングが出来るようになっており、タイムライン上で各トラック好きな音節がオン/オフできるようになっています。

BPMやループの設定もプロジェクト毎設定できる出来るようになっています。でも一つだけ気をつけなきゃいけないのはBPMを変えてもループの再生速度は変わりません。ですのでこのアプリはワンショット系のサンプルを中心に使っていったほうがいいネタがつくれます。

でも BeatMaker 更に奥が深いんです。パッドにアサインするサンプル音はロードの際に上のスクリーンショット通り再生範囲を設定できます。
そして決め手がエフェクトラック。

ディレイ、EQ、そして Bit Crusher という3種類のエフェクトが Reason の様なインターフェースを通して各2つづつ使えるようになっています。一昔前の DAW をご存知の方々には信じられない機能ですね。これだけの事を iPhone/iPod Touch のようなモバイルデバイスで実行できる日が来たのです。
こうして出来上がった曲はどうするかというとこれがまた凄い。BeatMaker はWebDAV を通してコンピューターとデータ Sync が出来るようになっているんです。BeatMaker 内では Pad のコンフィグ、プロジェクトの保存、そして WAV ファイルのエキスポートが可能になっています。(但しキャッチが2つだけ。恐らくバグだと思いますが保存されたプロジェクトをロードし直すと、ループ範囲とエフェクト設定が全部消えてしまいます。)

デスクトップ側では WebDAV サーバーとドラムキットの作成が出来る BeatPack というアプリケーションが無償でダウンロード出来るようになっています。

BeatMaker にはデフォルトで数多くのサンプル&キットが付いてきますが、BeatPack を使う事で自分の好きなサンプルをロードする事が出来ます。
結論としては、iPhone + この $19.95 さえあれば結構ハイレベルなビートプログラムが出来るんです。もちろん Ableton Live の様なフルサイズループ DAW には到底かないませんが、iPhone というモバイル端末でここまで出来るソフトは恐らく後にも先にもそこまで出現しないでしょう。
$19.95 という値段がちょっとイタい気もするかもしれませんが、電車に乗っている時間や外出中の待ち時間の長いミュージシャンの皆さんぜひぜひ試してみて下さい!
最後に僕が先日 BeatMaker で作ったプロジェクトです。どうぞご試聴ください。これ iPhone でプログラムしたなんて信じられます?
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